100年続く養蜂場が、変化する鳥取の自然の中で生み出した新しいコンセプトのはちみつ「福蜂蜜」

「福蜂蜜」100年続く養蜂場が作る新しいコンセプトのはちみつ

福田養蜂場の新商品、福蜂蜜（ふくはちみつ）を紹介させていただきます。

2023年秋より販売を開始した新商品の福蜂蜜（ふくはちみつ）は鳥取ならではの蜜源「トチ・アカシア」そして、広い田園に有機肥料として植えられる「れんげ」の蜜源から採蜜されるはちみつをその年毎に味を見てブレンドして作る福田養蜂場オリジナルのブレンド百花はちみつです。

100年続く福田養蜂場がなぜ今、新しい商品としての「はちみつ」を作ったのか。それは長年自然の中で採蜜作業をする中で感じる鳥取の自然環境の変化でした。

鳥取で100年以上つづく「福田養蜂場」

取平野の南部、緑豊かな山間に福田養蜂場はあります。

はるか万葉の時代よりその風景の美しさを讃えられた因幡三山（いなばさんざん）の一つ、今木山（いまきやま）の麓（ふもと）にあり今なお受け継ぐ豊かな自然に囲まれています。

代々お米農家を営んできた福田家が、養蜂を始めてから100年以上。鳥取の自然豊かな｢蜜源｣から生まれた純粋はちみつをそのままの美味しさでまごころを込めてお届けしています。

急速に変わりつつある鳥取の自然と蜜源の減少

鳥取県は、その豊かな自然と多様な蜜源で知られていますが、近年、気候変動や開発による影響で、その貴重な環境が急速に変化しています。これに伴い、蜜源となる野花や特定の植物の減少が見られ、地域の養蜂家やはちみつの生産にも影響を及ぼしています。

私たちの養蜂場では、この問題に積極的に取り組み、持続可能な養蜂を目指しています。

ミツバチが花の蜜を採取する自然豊かな｢蜜源｣を維持するために、毎年40～50㏊の広大な「れんげ畑」を作る他に蜜源花木の植樹にも力を注いでいます。

地域の自然を守り、豊かな蜜源を維持することは、私たちが提供するはちみつの品質を保つ上で不可欠です。しかし、大きな自然環境の変化は私たちだけでは止めることはできません。担い手の高齢化などもあり、植樹の規模も縮小されているのが現状です。

徐々に数量がへる貴重な単花蜜

自然界の微妙な変化は、私たちの周りの環境に大きな影響を及ぼしています。特に、養蜂業界では、これらの変化が単花蜜の生産に深刻な影響を与えています。

※アカシアの花とみつばち

単花蜜とは、蜜蜂が特定の花から採取した蜜のことで、その独特の風味と香りは、多くのはちみつ愛好家にとってかけがえのないものです。しかし、気候変動、環境破壊、農薬の使用などにより、これらの花の生息地が減少し、結果として単花蜜の生産量も徐々に減少しています。

鳥取のはちみつの味を後世に残したい

単花蜜の収量が徐々に減る中で、一番の懸念点は、私たち福田養蜂場のはちみつを楽しみにしてくれているお客様にはちみつが届けられなくなることでした。その中で、どうにか少くなる収量のはちみつで皆様が満足してもらえる鳥取のはちみつを残していきたい。そんな中生まれたのが「福蜂蜜」という商品でした。

新しいコンセプト「鳥取味のはちみつ」

福蜂蜜は鳥取と福田養蜂場ならではの蜜源「れんげ・アカシア・トチ」の採蜜時期に採れた高品質の蜂蜜を、その年毎にブレンドし作り上げるオリジナルの百花はちみつです。山花の野生味ある味わいの百花はちみつと比べ、福蜂蜜は花々の風味が豊かで甘味も濃厚でありながら癖が少ない、福田養蜂場が誇る鳥取のはちみつが出来上がりました。